エンディングノートは、これまでの人生を振り返り、お世話になった人や家族に対して感謝の気持ちを書き表して、自分自身の人生を総括するためのノートです。遺言書とは異なり、堅苦しい内容で書き記す必要はありません。
突然自分の身に事故が起こる可能性もあります。愛する人に感謝のメッセージを残しておきましょう。
エンディングノートと聞くと、そんな声が聞かれそうですが、自分にいつ何が起こるかなんて誰もわかりません。突然の不幸に見舞われて、残された家族がバタバタ大変なことになるのを何度も目にしてきました。そんなときに、エンディングノートがあれば、残された家族が安心です。また、これまでの人生を振り返り、お世話になった方々への感謝の気持ちを改めて持つ事ができるでしょう。
残された家族にとっては、葬式のことや相続手続きのことがバタバタしてかなり負担となります。エンディングノートを残しておくと、少しでもその負担を軽減することができます。例えば、所有している財産として預金はどこの金融機関のものがあるか、株式や国債は持っていないか、不動産はどこに何があるか、など。
また、ペットをどうしてほしいか、葬儀の方法や規模はどのようなものを望んでいるのか、など自分の希望を残しておくことができます。
お世話になった親類、知人の連絡先を記し、もしもの時の連絡を取れるように残しておきます。また、愛する家族や大切な人へのメッセージを残しておき、これまでの自分の人生を振り返る事ができるでしょう。久しぶりの知人にも「いま、エンディングノートを書いているんだけど、連絡先を詳しく教えてほしい」と伝えれば、その知人と最近の近況も聞く事ができ、途絶えていた交流が再開できるかもしれません。
近頃は、SNSのアカウントも持ったまま亡くなり、誰もそのアカウントを管理・停止できないことがしばしばあります。そうなると、サイトに迷惑なコメントなされたりします。また、SNS上で交流のある人に、自分の近況を知らせる事なく、停止されてしまうのは、何とも不憫でなりません。
エンディングノートにアカウントの情報を残してけば、SNSサービスを適切に停止したり、交流のある人にメッセージを残すこともできるでしょう。
エンディングノートと遺言とでは、作成する目的が異なります。遺言書は、所有している財産を誰に相続させるか、誰に贈与するか、が主な目的で、その効力には法的な効果が発生します。一方、エンディングノートは、書く内容は自由です。残された家族が困らないように財産の場所を記したり、生前どのように思っていたのかを改めて知ったり、目的は様々です。
エンディングノートと遺言の違い
比較点 |
エンディング ノート |
遺言 |
書き方 | 自由に書く事ができる。 | 法律で書き方や作り方が定められている。 |
法的な効果 | 法律的な効力はない。 |
法律的な効力があり、その内容を実現 しなければならない。 |
書く内容 |
何でも書いても良い。 家族への感謝の言葉、葬儀の方法、延命治療の可否、所有財産の場所など記す事が多い。 |
財産の分け方、子の認知、未成年後見人の指定、祭祀主宰者の指定など。 |
作成費用 |
費用はかからない ノート代として数百円 |
自筆証書遺言:0円 公正証書遺言:数万円 ※専門家に相談すると別途報酬 |
2000年
1月
01日
土
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